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BOKU笑太郎の副業の記録
冤罪事件をテーマにした日曜劇場「アンチヒーロー」が面白くて、関連する書籍について調べていたら、同じ冤罪をテーマにした「人質の法廷」を手にしました。
600ページに及ぶ長編だったのですが、非常に面白くて、一気に最後まで読んでしまいました。タイトルの通り、法廷のシーンが非常に詳しく書かれており、まるで本当の刑事裁判を見ているかのような情景が脳裏に浮かびました。アンチヒーローでも、法廷のシーンが多かったのが印象的でしたが、裁判官、弁護士、検察官のやり取りがより詳細に描かれています。
また具体的な法律や条文が登場し、自然と刑事事件に係る制度について詳しくなることができます。ストーリーとして引き込まれる内容なのですが、それだけでなく、現実の裁判に向き合う検察官や刑事、裁判官などがどのようなモチベーションで挑んでいるのかわかる点もすばらしかったです。
刑事コロンボのような感じで、犯人は途中で誰かわかってしまうのですが、それを踏まえて犯罪を犯していない被告人を弁護士がどのように救うかが見どころとなっています。現実の世界では、明らかに冤罪だよねといったことは起きないでしょうが、書籍の中では犯人がわかっているからこそ、この先どのようにして弁護士は被告人を救うのか気になる展開でした。
また法廷での攻防を通じ、被疑者、被告人の扱われ方、日本の司法制度の問題点について、詳しくわかるようになります。なぜ海外から日本の刑事司法制度が人権軽視と言われるのかよくわかりました。日本の刑事事件の99.9%が有罪とされる中、冤罪事件で有罪になっている可能性もあるなと考えさせられました。
問題提起するだけでなく、物語として十分面白いので是非読んでみてください。