変動金利上昇に備える!住宅ローン借り換えを検討してみた
近頃の変動金利の上昇を受けて、「住宅ローンの返済が今後どうなるのか不安…」という方も増えているのではないでしょうか。そんな中、金利上昇リスクに備える方法として注目されているのが借り換えです。この記事では、実際に借り換え検討を行って、申し込みから審査までの流れや、押さえておくべきポイントを紹介します。
1. 借り換えを検討する理由
住宅ローンの借り換えは、変動金利で返済を続けるリスクを抑え、固定金利やより低金利のプランに切り替える手段です。変動金利型は当初の金利が低いため人気がありますが、今後金利が上昇し続けると返済負担が増える可能性があるため、借り換えを検討する価値が出てきます。
私の場合、住信SBIネット銀行から住宅ローンを変動金利で借りているのですが、2024年10月4日に基準金利変更の連絡がありました。
住宅ローンの借入利率変更基準日が到来しました。
毎年4月1日および10月1日を住宅ローンの借入利率変更基準日としており、
金融市場の動向に応じて住宅ローン借入利率(変動金利タイプ)の見直しを行っております。10月1日に行った見直しの結果、お客さまの借入利率は以下のとおりとなりましたので
ご通知します。金融市場の動向によっては、借入利率がこれまでと同じ場合もございます。借入利率:0.90000%
約定返済:1月約定返済分から※新しい借入利率は、2ヵ月後の約定返済日の翌日からWEBサイトに表示されます。
それまでは本メールを印刷して保存していただくようお願いします。◎ご返済額について
借入利率が変更された場合、総返済額のほか、
毎月の返済額や、元利均等返済をご利用の場合は返済額中の元利金の内訳が変わります。
また、借入利率の変更がない場合であっても、
元利均等返済で5回目の10月1日およびそれ以降5年毎の10月1日を基準とする返済額の見直しの結果、
ご返済額に変更が生じる場合があります。毎月の返済額または元利金の内訳の変更は、3ヵ月後の約定返済分(4月の見直しは7月の約定返済分から、
10月の見直しは翌年1月約定返済分)から適用になりますので、
以下のページから「返済予定表」へ進み、ご返済額または元利金の内訳等を必ずご確認ください。
借入利率が0.9%となっていますが、以前は0.65%で借りていたので、0.25%の上昇となります。この0.25%のアップが今後の返済にどの程度の影響を与えるのか、借り換えが得になるかを検討してみました。
2. 借り換えの検討
借り換えを検討する際には、住宅ローンの残高と金利、残りの返済期間の情報が必要です。
(1) 金利の変化による利息額を確認
まず、モゲチェックの住宅ローン管理ツールでシミュレーションを行いました。現在の借入残高や金利、残りの返済期間を入力し、金利上昇時の返済額を確認しました。
住宅ローン残高2500万円、変動金利 0.65%、返済期間25年間の場合
住宅ローン35年ローンで10年返済したとして、残り25年でシミュレーション。残り期間も当初通りの0.65%の金利だった場合、利息の支払いの総額は209万円で月額9万円の返済になります。
住宅ローン残高2500万円、変動金利 0.90%、返済期間25年間の場合
0.25%金利があがると、利息の支払い総額が293万円にアップ。84万円の増加になります(月に2,800円のアップ)。
住宅ローン残高2500万円、変動金利 0.45%、返済期間25年間の場合
借り換えて変動金利を0.5%にできた場合、利息の支払い総額は144万円になります。0.9%で借りている場合と、149万円ほど支払額が減少します。
(2) 諸費用
銀行によって保証料がかかるケースもありますが、今回は事務手数料のみかかるケースで検討します。ネット銀行をいくつか確認しましたが、一般的に税込で2.2%の手数料がかかるようです。その他に登録免許税や司法書士費用なども発生します。
- 事務手数料 2500万円×2.2%=55万円
- 登録免許税 2500万円×0.4%=10万円
- 司法書士報酬 10万円(概算)
- 全部繰上返済手数料 5万円(概算)
諸費用の合計は概算で80万円程度です。
3. 借り換えするべきか?
利息額だけを見ると、0.9%から0.45%に金利が下がることで、約149万円の削減になります。ただし、諸費用が80万円ほどかかるため、実質的には69万円ほどのメリットにとどまります。
さらに、シミュレーションは繰上げ返済をしない前提で計算しているため、金利差が0.45%程度だと、借り換えのメリットはそれほど大きくないと感じました。手間を考えると、今回は借り換えをする必要はないのではないかと考えています。
結論として、今回は借り換えしません!