トップマネジメントのあり方(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)
トップマネジメントのイメージというと、連絡を密に取り合って、意思決定を行っていくように思っている方が多いのではないでしょうか?
今回、もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらを読んでいて、どうもトップマネジメントはそのようなものではないんだぞということがわかりました。
トップマネジメントがチームとして機能するには、いくつかの厳しい条件を満たさなければいけない。チームは単純ではない。仲のよさだけではうまく機能しない。人間関係に関わりなく、トップマネジメント・チームは機能しなければならない。
①トップマネジメントのメンバーは、それぞれの担当分野において最終的な決定権を持たなければならない。
②トップマネジメントのメンバーは、自らの担当以外の分野について意思決定を行ってはならない。ただちに担当のメンバーに回さなければならない。
③トップマネジメントのメンバーは、仲良くする必要はない。尊敬しあう必要もない。ただし、攻撃しあってはならない。会議室の外で、互いのことをとやかく言ったり、批判したり、けなしたりしてはならない。ほめあうことさえしないほうがよい。
④トップマネジメントは委員会ではない。チームである。チームにはキャプテンがいる。キャプテンは、ボスではなくリーダーである。キャプテンの役割の重さは多様である。
(176ページより)
つまり、トップマネジメントとは、一言でいうと権限委譲なのでしょう。
任せたからには、口出しすることは、任せた本人の意欲を失わせるし、失敗を通じて成長する機会を奪うことを意味します。
でも、この権限委譲って、かなり難しいんですよね。任せる人を間違えると、中小企業の場合、そのまま倒産ということになりかねないですからね。
ある程度、よいところまでいった中小企業の規模が止まってしまう原因は、トップマネジメントの難しさにあるのでしょう。
で、トップマネジメントで権限委譲がうまくいくための人材の要件を考えてみました。
1.ある特定の業務に精通している。
2.組織のビジョンに対して貢献しようという意識が強いこと。
3.人間的に信用できる
まぁ、こんな人がいたら、その人が得意な業務から順番に範囲を拡大していき、プロジェクト全体をまかせたりしていくようにしていけばよいはずです。
でも、人間的に信用できるかどうかも、結局見抜くのが難しかったりするよな~と思う、今日この頃。やっぱりマネジメントはおもしろいけど難しい